救貧法Vsブルー・テント

イギリスでは16世紀にはじまり、20世紀まで貧者救済を目的とした法律がありました。これは「Poor Law」というもので、ビクトリア女王の時代、「貧困状態は社会の恥」と思われており、住むところのない人は、無理やり「Poor House」に住まわされ、単純な仕事をしながら食べ物とわずかなお金をもらっていました。一つの 「プア・ハウス」 に何百人もいたことも、家族全員が住んでいたことも、あります。

 

この話は、チャール・ズディケンズの作品「オリバー・ツイスト」にも描かれています。英国人の考えでは、貧困は国家の責任である、というものでした。私は、通勤電車の窓から川沿いにある沢山のブルー・テントを見ながら、日本は貧困問題について真剣に手を差し伸べていないのだな、と思いました。

 

今安倍政権では、「日本をもっと強い国にしたい!」と、自衛隊の強化、輸出王国などがうたわれていますが、「弱い人間を守れる国」が一番強いのではないかと思うのです。日本に「Poor House」を導入するのはどうでしょうか?安心で安全な住まいや、わずかな収入で彼らがまた自立する可能性も十分あるのです。

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