私の「500円ルール」

私は500円玉をお釣りでもらうと、「500円貯金」をします。案外たまります。でも反対に貯まる額が順調すぎて、断念してしまった、という方もおられるのではないでしょうか。「500円」に関しては、もう1つ「マイルール」があります。偶然ホームレスの人に会ったら、500円玉をあげる、というものです。

 

ある駅の近くにホームレスの人が路上生活をしています。とてもシャイな人で、お金をもらうことに劣等感をもっており、最初はお金を受け取ろうとはしませんでした。


顔は真っ黒、髪も長く伸ばしっぱなし... 30代くらいの感じですが、腰が曲がっていたりと、所作は老人のようでもあります。

 

「マイ・ルール」に従い、彼に500円を渡して5回くらいが過ぎたころ、名前をききましたが、なかなか教えてくれませんでした。もう2年近くになり、最近やっと「高橋」だと教えてもらいました。でも、未だに特に個人的な話はしたことがありません。

 

私は、名前を聞くことが差し支えになるのかなぁ、とちょっと不思議に思いました。有名人にとっては、名前は自分のブランド、とても誇らしく、大切にするものです。多くの人は両親や親戚から代々続く名前に親しみを持ち、その名前の名誉を重んじながら育ち、大きくなるのではないでしょうか。

 

自分の名前を教えたくないということは、高橋さんに自分自身で「消えたい」、「自分を捨てたい」という意味なのでしょうか... ずっとホームレスで暮らしたいのかどうか、聞きたいと思っています。福祉サービスを紹介する方法もあります。彼が早目に話してくれることを期待しています。